塩原渓谷の主な見どころ

「滝」と「吊橋」巡り

連珠の滝(れんじゅのたき)

仙髯の滝から100mくらい進み、旧道を入ったところに徳冨蘆花の文学碑がある。その前を右に大きくカーブした奥に連珠の滝がある。静かに流れ落ちる様子は、珠を連ねたようだということからこの名が付けられた。水量は多くないが、いつも涼しい空気がたちこめ散策の途中で小休憩をとるのによい場所である。

回顧の滝(みかえりのたき)

塩原十名瀑の一つであり、奥蘭田の『塩渓紀勝』に「回顧橋に抵る…水声の 沛たるを聞く。而して回顧すれども滝を見ず…下橋を回顧すれば即ち瀑布橋底に瀉ぐ。直下三十余丈恰も水晶の簾を垂るゝか如く…回顧して始めて瀑を見るの義に取れるなり。」とある。回顧の吊橋を渡ると、観瀑台から約60mの名瀑を見ることができる。

不動滝(ふどうのたき)

回顧橋の手前の古道を右に入ると、ほんの40〜50m先に思いがけない爽やかな滝がある。清らかで涼しげな滝の辺に不動を現したものと思われる梵字の石碑が建ち、かつては、その横に不動明王の像が奉られていた。

冷々の滝(れいれいのたき)

連珠の滝から400〜500m進み、旧道が崖側にふくらんでいる所に橋の残がいがあり、のぞいてみると「冷々の滝」と書かれている。滝と呼ぶにはおこがましげなか細い滝であるが何ともゆかしい趣のある滝である。しかし、そのイメージからは想像できないような「毒水沢」という恐ろしげな旧名をもっている。

仙髯の滝(せんぜんのたき)

浪漫街道本道に静かに流れ落ちる繊細な滝であり、仙髯とは、仙人の髯の意味である。道路から滝の下へは2〜3mで、容易に下りられる。水に親しんだり、滝を背にしてあたかも滝に打たれているかの如き写真を撮ったりして楽しむこともできる。

梵天滝(ぼんてんのたき)

不動滝を渡り、更に古道を進むと30〜40m先に、「こんな近くにこんな名瀑が」と思わせる爽やかな、心洗われるような滝がある。修験者が流れ落ちる滝を幣束とし、水垢離や祈祷をした姿が浮かぶような滝である。なお、浪漫街道からも注意して見れば木の間ごしに見ることができる。

猿臂の滝(えんびのたき)

猿岩トンネル手前右の岩上から落ちている滝を猿臂の滝という。弘法大師が塩原に向かう途中、猿たちが悪さを働いてきたので、呪文とともに岩にしてしまった。さらに、持っていた錫杖を投げ上げると、刺さった所から水が湧き出し滝となった。岩となった大猿の臂の辺りから落ちていることから猿臂の滝と呼ばれている。旧名は「猿沢滝」。

回顧の吊橋(みかえりのつりばし)

昭和62年(1987年)に完成した全長100m・高さ約30mの吊橋です。数多くある塩原の吊橋の中でもその高さと眺めは随一です。遠く、もみじ谷大吊橋を眺めることができます。

もみじ谷大吊橋(もみじたにおおつりばし)

塩原ダムに架かる本州最長(全長320m)の無補剛桁歩道吊橋。きらきらと光る湖面の上を、新緑や紅葉、雪景色を眺めながら空中散歩を楽しむことができます。

留春の吊橋と遊歩道(りゅうしゅうのつりばしとゆうほどう)

留春の吊橋から見る箒川の渓谷美は、留春の滝と共に四季を通して美しく、蟇石園地から猿岩までの遊歩道(回顧コース)の中でも一、二の絶景である。なお、遊歩道は、アカマツやモミの原生林や広葉樹の中を、登山気分を味わいながら歩けるコースである。

箒川対岸には塩原温泉渓谷歩道の回顧コースが整備されています。
がま石園地に車を停め、浪漫街道を猿岩トンネル先まで歩き、そこから渓谷歩道に入る対岸を歩きがま石園地に戻るコースも素敵です。仙髭の滝、連珠の滝、留春の滝、回顧の滝などを見られます。

塩原紅葉フォトギャラリー

文学碑巡り

大正浪漫街道の文学めぐり

幸田露伴文学碑/ 尾崎紅葉文学碑
徳冨蘆花文学碑

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